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 このノートブックは、深見友紀子が原告となった裁判・最高裁パートナー婚解消訴訟の補足説明としてスタートしました。裁判の内容を知らないと理解しにくい文章があると思いますので、興味のある方は、下記サイトまでアクセスしてくださいますようお願いします。
http://www.partner-marriage.info/

 2009年以降のノートブックは、「ワーキング・ノートブック」に移転しました。

私は企業の回し者?

 7月2日
 企業寄りの研究者は低くみられがちです。
 元ヤマハのエレクトーンの先生だった私は、かなり長い間“ヤマハの回し者”と言われていましたが、ヤマハにとって私はやめた人ですから、結局は「四面楚歌」の状態でした。
 ピアノの場合は、たとえば、ベーゼンドルファー製のピアノが好きならば“ベーゼンドルファーへの愛”として昇華されるのですが、電子楽器などの場合は “回し者”と言われがち。どこかの企業が作り、売り出している製品であることには変わりないのに・・。

 パワーポイントを使うだけなら、手段ですよね。
 パワーポイントの使い方を研究していると、マイクロソフトの“回し者”ですか??

 最近使い始めたシーケンスソフト、シベリウス。使い方を研究するほどわかっていないですから、まぁ、脆弱な手段といったところです。

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良質な論文と似合う洋服

 6月29日
 昼休み、会議が終わり、京都駅に直行。京都中央郵便局で、筑波大学の院生から送られてきた2つの論文集を受け取りました。
 新幹線では、それらの中に掲載されている、星野豊さんという法律家が私の最高裁・パートナー婚解消訴訟について書いた論文、「いわゆる「パートナー婚解消訴訟」について(1)」(筑波法政(筑波大学) (大学・研究所等紀要 、2005)と、「いわゆる「パートナー婚解消訴訟」について(2)」(筑波法政(筑波大学) (大学・研究所等紀要 、2006)を、瞬きもせず、のめり込むように読みました。前から気になっていましたが、この論文は秀逸でした。
 同じ准教授世代でも、本山敦さん(立命館大学法学部助教授)の「婚姻外男女関係の一方的解消の不法行為責任の成否」 (法律のひろば 2005 5 Vol.58 No.5 p.54~57 ぎょうせい)とは、分析力、想像力などあらゆる点で雲泥の差だと私は思いますが(これは誹謗中傷ではなく、評価です。)、そう思う人ばかりだと世の中はもっと変わると変わるはずなので、たぶんそう思わない人のほうが多いのでしょう。
 ちなみに本山さんの論は以下にあります。
http://www.partner-marriage.info/hannou_2.html 

 東京駅に着くと、今読んだ論文のことはしばらく忘れて、銀座三越に行きました。夏のセールは明日からなのですが、明日は一日中仕事なので、あるブランドショップの店長さんに頼んで、前日の夜に特別にセールをしてもらうことになったんです。
 イチゲンさんより一足先のセール!!!
 ある人から「大名買いしているではないですか。」と言われましたが、決してそんなことはありません。一杯試着して、実際に買うのは、「これとあれと・・・」ぐらいです。ホントです。店長さんが特別に扱ってくれるのは、たぶんここのブランドの服が私に似合うからだと思います。

 良質な論文、似合う洋服に出会えたきょうは幸せでした。

「いわゆる「パートナー婚解消訴訟」について(1)」、「いわゆる「パートナー婚解消訴訟」について(2)」は、なるべく早いうちに最高裁・パートナー婚解消訴訟のサイトで紹介する予定です。


落ちる力と伸びる力

 6月27日
 きょうは、画家で紙芝居師の林加奈ちゃん(でみこ)と、私の音楽教室の講師もしている音楽家の赤羽美希さん(ザウルス)に授業をしてもらい、歌をつくりました。1時間ほどで「児童学科の歌」が誕生! 
 20年近く前、電子楽器を含んだ鍵盤楽器を教えることが自分の天職だと思ったときがありました。それから、仕事の幅が広がるにつれて次第に天職だという自信がなくなり、今では抱えきれないことや能力的に足らないことは、人に頼ったり、きょうのようにゲストを呼んだりして、なんとかやっています。でも、落ちる力もあれば伸びる力もある。伸びたことといえば、若い彼女たちと若かった頃の自分とを重ね合わせ、アドバイスができるようになったことです。きょうは、それがとても実感できる一日でした。

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きょうの授業の詳細は、林加奈ちゃんのブログの2007-06-27参照。
http://blog.goo.ne.jp/kananagano/

 作った歌の歌詞です。現在、ザウルスが採譜中。
 
「児童学科はイダイダ」

そうなんだ どうなんだ なんなんだ ×4

けっきょく なんなん 児童学科やん
ゆうてたやん 知ってるやん
だから もう いったい なんなんにょー

みんな   
子ども大好き 子ども大好き 子ども大好き 
子どものために なんでも作って 自分で遊ぶ 
フランネル 手作り絵本 竹とんぼ

保健や心理も 一生懸命
アタッチメント バビンスキーに モロー反射

お昼ごはんは 錦華よりも A地下よりも
うちらはやっぱり E地下

(間奏16小節ののち、転調)

自然に帰れ 童心に帰れ 大志を抱け 児童学科はイダイダ ×2

子ども大好き 子ども大好き 子ども大好き 児童学科はイダイダ

みんな仲良し みんな仲良し みんな仲良し 
児童学科はイダイダ、イダイダイダイダ、、、、(Fade out)

(後奏)


お乗り間違いのないように!

6月22日
 東海道新幹線上り、京都発20時6分と20時9分。
 この時間帯、京都駅のホームでは「お乗り間違いのないように! 」とアナウンスしています。
 私は、閉店間際の京都駅の伊勢丹で夕飯を買って、20時6分発のほうに乗りました。

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視力が良くて得すること

 6月21日
 大学で健康診断がありました。
 視力検査もありましたが、睡眠不足の私は、凝視すると眼の表面に亀裂がいきそうな感じがしたので、2.0まで見えるけれど無理をせず両眼とも1.5でやめておきました。
 高校時代、相当離れていても、隣の机に座っている友達の答案用紙は丸見えでした。
 娘も視力2.0です。たぶん隣の机の答案用紙は丸見えに違いありません。


筑波大学大学院“契約法・損害賠償法演習”

 6月12日
 筑波大学大学院で「女性労働問題」を研究している女性から、民法の丸山絵美子さんの“契約法・損害賠償法演習”のなかで「パートナー婚解消訴訟」を取り上げるので、私のコラムを資料として提示したいと連絡がありました。私はすぐにOKしました。

 この大学院生は原審(東京高裁)を支持し、最高裁判決は、原告である私が自立した女性であるゆえの偏見判決ととらえています。男性と女性との生物学的差異の見地がこの裁判では審理されていない、女性が性的関係を持つこと・出産すること・育児をすると社会的にどのように不利な立場に追い込まれるかを審理すべきとしていて、「子を遺棄するものではなく、子の養育を相手に委ねるというもの・・・」という私の主張に賛成の立場をとっています。

 私は彼女に次のようにメールで返信しました。

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 はじめまして。深見友紀子です。きょう、午後に東京を出て京都に戻りました。お電話があったこと、現パートナーから、連絡をもらっていました。
 日本の民事、しかも男女の問題について、当事者が公開しているものはほとんどないため、私は公開しました。なので、どんどん使ってください。
 日本の法律家たちが「法律婚と事実婚の線引き」にしか関心がないのにうんざりしていたので、女性労働問題の視点から考察してくれるのはとてもうれしいです。
 現在の私は大学教授です。自立した女性、社会的地位がある女性と評価されます。でも、私は二度目の大学を出たのが29歳の春でした。育児支援策も、育児休業などの補償もほとんどない時代に、変わった考えを持っていた被告と出会って、相手側が育てるという条件で子どもを産みました。現在でも、さまざまな面で保障されている大企業で働く女性でさえ、いつ産むか、何人産むかを悩んでいて、それが少子化の1つの要因になっていますよね。ヤマハ音楽教室の講師も産休で解雇になった私など、もしまともな母親役割をしていたら・・と思うとぞっとします。
 仕事と家庭の両立を目指して、疲れ果て家庭をとるような人や、両方に妥協をして両立している人よりもむしろ、私は仕事一筋で独身というタイプに近いと思っていますが、仕事と同じぐらい大切で、仕事を支えてくれるものが男女の恋愛なのです。子どもはどちらかというと二の次で、このあたりが最近のワーキングマザーと違う点です。彼女たちが書いたものや話しているものを読んでも、男の陰があまりないのです。私は、仕事と恋愛はどちらも大事、どちらかというと恋愛はスペアがあるから下位かなと思っているような、舞台女優などと似た気質だと思います。
 女性の労働というときに、普通のOLは登場しても、普通の芸術家や芸術関係の仕事をしている女性がまったくといっていいほど登場しないことが気になっています。たまたま成功した絵本作家や小説家、アーティストが何を語っても、女性の労働環境はよくならないです。そういう意味では、子どもが2人いて、自分で育てなかったために仕事があり、それも自由業とかではなく、芸術関係の大学教授という私の事例は面白いのではないかと思っています。
 質問があれば、また連絡をください。
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 演習の指導教官、丸山絵美子さんは東北大学法学部の出身らしく、「本件の出産に当たっての合意は、子の遺棄を内容とする契約であって極めて違法性が強いものである。」と述べた水野紀子さんとも同窓ということですが、どういう演習が行なわれるのか興味深いです。

 水野紀子さん(平成16年度重要判例解説 ジュリスト臨時増刊6月10日号(No.1291)p.78~79 有斐閣)に対する私の反論は、以下です。
http://www.partner-marriage.info/hannou_2_1-comment.html


私のパートナーSさんのブログ

6月5日 
 私のパートナーSさんがブログをはじめました。トップの写真は、一昨年の秋、イタリアに行ったとき、私が撮ったものです。これじゃ実際はどんな顔なのかわからない(笑)。
http://community-thinktank.blogspot.com/
 毎日、毎日、いつまで続くのだろうなぁ。“ブログ過労”なんてならないように!

 ここ数ヶ月、このノートブックにコメントができないようになっています。トラックバックができないことがわかり、これを機会に新装しようと思っているんですが、毎日、毎日、気づくと夜中の3時で進みません。


もううんざりだよ

5月31日
 最近、聞くたびに蕁麻疹が出そうな言葉が2つあります。
 「子育て支援」と「女性のキャリア」。
 なぜ支援が必要な状況になっているのかを考えることなく、たぶん考える能力もなく、「子育て支援」とやかましく言っている人がほとんどです。自分では支援をしているつもり。でも、私には不安に陥れているようにしか見えません。
 同じように、「女は家庭に入って静かにしてろ」と思っていることが透けて見えるような人たちが、「女性のキャリア」を立場上口にします。当然だけど、ちょっと突っ込まれると、すぐにばれる。でも、おそらくばれてることにも気付いていないのです。
 もううんざりだよ。。。


匂い

 5月29日
 久しぶりに香水を換えました。というよりも、東京の家にずっと置いてあったものを思い出して付けてみたんです。
 最高裁・パートナー婚解消訴訟の被告が私に突然別れを告げ、その4ヶ月後に出会った今のパートナーSさんと親しくなり始めた頃、娘の小学校卒業記念に行ったパリで買ってきた香水、シャネル*ココマドモアゼル。
 「あの頃、思い出すなぁ」 
 「あの頃は良かったなぁ、ではないの?」
 匂いは記憶を呼び起こします!

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2002年度FiFi賞で主要2部門を受賞した傑作、フレッシュ・オリエンタルの香り。トップはフレッシュで品のある柑橘系の香り。ミドルはルジャスミンなどが優しく香り立ちます。ラストは官能的で魅惑的な甘さ。


セレブな水曜日

 5月22日
 水曜日は1時間目から授業があるので、大抵タクシーで大学に行くことにしている。
 8時25分の四条河原町発大学行きのプリンセスラインバスに乗るためには、7時30分には起きなければ間にあわないが、タクシーで行くと8時までは寝てられる。この30分はホント大きいし、タクシーはマンションの前から乗れるし、化粧の3分の1はタクシーのなかでできる。
 きょうは、運転手が女坂の途中でメータを止めてくれたんで、思わず「音楽棟の前まで行ってくれますか」と頼んだ。
 まぁ、断れないよね、気の毒に。。。
 音楽棟の前でタクシーから降りると、登校してきた学生2人に「セレブ出勤ですね、先生」と言われた。
 そんなことないんだけどな。7時30分に起きて220円のバス代を払うか、8時に起きて880円のタクシー代を払うか、毎週悩んでいるなんて言っても、信じてもらえない。