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 このノートブックは、深見友紀子が原告となった裁判・最高裁パートナー婚解消訴訟の補足説明としてスタートしました。裁判の内容を知らないと理解しにくい文章があると思いますので、興味のある方は、下記サイトまでアクセスしてくださいますようお願いします。
http://www.partner-marriage.info/

 2009年以降のノートブックは、「ワーキング・ノートブック」に移転しました。

少子化について思うこと1

 京都を中心に活躍する6名のピアニストと声楽家に授業を手伝ってもらっている「児童音楽Ⅰ」という授業のミーティングで、妊娠・出産、少子化が話題になりました。
 毎年、1年生か2年生で妊娠して、学業と育児を両立できずに中退する学生が出ます。
 「××音大の私の教え子のなかに、卒業演奏会でお腹が大きかった学生が3年連続いたわよ」とT先生。
 「私の1人息子の同級生には7人も兄弟姉妹の子がいる。そのお母さん、子どもを見るとまた産みたくなるんだって。」
 「私の知り合いにも4人子どもがいる人、いるわよ」
 女が子どもを産まないのは、仕事と育児の両立が困難であることや経済的な理由であるとし、政府は育児休業制度を充実させたり、保育園の開園時間を延ばしたり、就学前の子どもの医療費を無料にしたり、子どものいる家庭に買い物券を配ったりしているけれど、二十歳ぐらいで子どもを産む女性たち、家計などを考えずに次々に子どもを産む女性たちは、たとえ国の支援がなくても子どもを産むでしょう。

 彼女たちのように躊躇なく子どもを産む女性たちを含めても、日本の女性一人が平均して子どもを産む数、1.29。
 「一体誰が少子化に貢献しているのかな。我々なのかな。」と苦笑するT先生。
 T先生はピアニストとして十分に“男女共同参画”しているし、経済力もあるので、この無数のT先生たちの心を動かす施策とは、少なくとも経済的な支援ではないはずです。
 この無数のT先生たちの心を動かす施策を編み出せる人が、行政の少子化担当になればいいのですよ。


養護施設をつくりたいという女性

 前期の私の授業は火・水・木。
 きょうで全部の授業が一巡しました。

 「仕事はたった3日間?」と思う人もいるでしょうが、1コマ90分の授業を10コマ、昨日から今日にかけて会議が4つも! 先週は大学の歓送迎会でお休みしてしまったドラムのレッスンにも行きました。習い始めて10ヶ月、23日日曜日には初めてのライヴです(京都・木屋町のライヴハウス「わからん屋」)。ピアノだと5分でも10分でも連続で弾けるテンポ120の16分音符の連打が、ドラムだとたった2小節で崩れてしまう。ライヴまで後一回しかレッスンがないのに・・

 きょうの3時間目の「保育研究法」では、絵本をラップで読み聞かせ、エレクトーンで効果音をつけました。“うんちをしたら、おしりをふいて”“うんちをしたら、おしりをふいて おみずをジャー!!” 大笑いの授業でした!
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 5時間目の大学院ゼミ。
 面白い女性が児童学の大学院に入ってきました。
 保育士でシングルマザー。ドイツのおもちゃを輸入する会社を起業、愛知県の小児病院の保育士を4年経験したHさんは、病院という組織内のヒエラルキーの一番下である自分を悔しく思い、パワーアップするために来年にはベルリンに留学を予定しています。

 「私の夢は養護施設をつくることなんです。親のない子は私のところに寄ってらっしゃい!って思うんですよ。」とHさん。
 
 さまざまな事情が重なり、私の二番目の子どもは7歳まで養護施設にいました。彼女を応援したいなと思いました。複雑だけど正直な気持ちです。 

 http://www.partner-marriage.info/c9.html


せっかくデジタル化したのに・・。

 7日~9日の週末、10日ぶりに48時間東京に戻りました。
 土曜日はピアノのレッスン、「アート寺子屋」の打ち合わせ。
 ご飯を作ってくれるパートナーのSさんは京都だし、冷蔵庫には思ったほどの食料もないし、食べにいく時間もない。・・。
 
 高校2年生の生徒Rちゃんに、「お腹がすいた~~。途中で何か食べるものを買ってからレッスンに来てぇ。」と頼みました。
 「……それゎ大変だ! 了解しました。(^^ゞ何か買っていきます。予算ゎだいたいいくら位デスカ? でも私のレッスン時間7時ですょね? それまでもちます?」
 幼稚園年長さんのときにピアノを始め、一度も中断せずに12年目のRちゃん。長い付き合いです。

 10日分の郵便物を整理し、小さいながらも4階建ての一軒家を掃除し、季節柄、除湿剤や防虫剤などを取替え、翌週の準備をすると、瞬く間に時間が過ぎてしまいました。

 昨日から前期の授業開始。
 今年度から京都女子大のすべての授業でe-Learningがスタートしました。教員は教材をアップロードできるし、学生はレポートを自宅から提出できるし、連絡用に掲示板を使うこともできるようになりました。
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 便利になったなぁと喜んでいたら、新学期早々とんでもないミスをしていることがわかりました。
 昨日の2時限「総合演習」、Windowsの教室を予約し損なっていたのです。
 「火曜の2時限はWindowsの9教室、全部塞がっています。Macの教室しか空いていません」
 「・・・・・・」

Macでは無理ですぅぅぅ。。。。。私はこの5年ほどMacは使っていないし、学生たちだってほとんど使えない。でも、もう他の曜日、他の時間に移すこともできない。
 
 せっかく大学全体がネットワーク化、デジタル化したというのに、私にとって「総合演習」は唯一コンピュータをフル活用するはずの授業だったのに、なるべくコンピュータを使わずこの授業をやらなければならない羽目になってしまいした。
 がっかりのスタートです。


紙ゴミの山~家の中のほうが修羅場です

 4月に入って2日~4日は家にいました。
 ベルリンの占星術師、小瀬泉さんに「3月の下旬から4月初めにかけて疲労をためないように」と言われたので、なるべく身体をやすめようと決めたのです。

 3日は美容院に。私は20年以上も早稲田の同じ美容院に通っていたのですが、最近東京で時間がとれないので、パートナーのSさんが気に入って通っている四条河原町の美容院に行ってみました。私のイメージを少しずつ変えていこうかなと思っています。

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 4日はマッサージとデトックスの後、烏丸御池から四条河原町までジグザグに歩いて、新しいショップを開拓しました。
 でも、結局、家にいるときに一番仕事をしてしまうのです。
 今秋音楽之友社で出す本のうち、私が担当する40ページ分のネタを書き出しました。資料を見ながら必要と思った事柄や、心に浮かんだことをパソコンでザーッと書き出し、それをプリントアウトして、印字した紙を切り刻んで項目ごとにノートに糊付けするのです。
 Sさんが、紙にまみれている私に「パソコンでまとめればいいじゃないか」と言いましたが、大学院の頃からずっとこうやっている私には、このやり方がベストなんです。指には糊がつき、皮膚が荒れてくるし、自分でもアホなことしてるな、と思いつつも・・・。

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 昨日5日は、10時45分からの児童学科会議に始まり、ゼミのミーティング、旧家政学部教授会、発達教育学部教授会、発達教育研究科会議、新入生専攻別オリエンテーション、発達教育学部歓送迎会(京都センチュリーホテル)。

 久々のフルタイム勤務+残業。
 世の中では、このフルタイムの勤務時間を短縮し、家庭にいる時間を多くすることを男女共同参画社会での理想的なあり方としているけれど、家の外にいて流れていく時間に身を任すことのほうが楽で、家の中のほうがよほど修羅場です。

 “紙ゴミの山”に戻ってきたSさんは、10時間滞在した後、出かけました。次に会えるのはおそらく9日の夜。こういうのを「コミューター・マリッジ」というのを最近知りました。“別居婚”よりは明るくていいかもしれません。


さまざまな100万円

2006年4月1日
 このノートブックを始めて1年が過ぎました。
 最高裁・パートナー婚訴訟に直接的あるいは間接的に関係するより広範な話題を書いてきたノートブック。今年度はもう少しラフに書くことにします。

 3月末にN証券のインド株を売却!(3月20日のノートブックを参照)。
 手数料込み、100万円で買ったものが、14ヶ月後に195万円に。もっと持っていればさらに3倍、4倍となるかもしれないけれど、私は7合目で十分。頂上を極めるチャンスは、高く買った人に譲ることにしました。

「ジェンダー・フリーおばさん、恥をさらしたうえに、賠償金もとれずに哀れ」と“2ちゃんねらー”達に言われて、その2ヶ月後に買ったインド株。
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最高裁・パートナー婚解消訴訟で勝っていたら受け取っていた賠償金とほぼ同額の利益が出ました。

 100万は100万でもさまざま。私にとっては人に教え、人と人を結び、喜んでもらって得る100万円のほうがずっとずっとうれしいので、今回のあぶく銭のことは忘れることにします。もちろん、裁判で主張したかったことは決して忘れませんけど・・。


勉強し続ける素敵な65歳

 昨日は、友人の生明(あざみ)俊雄さんが京都に来たので、パートナーのSさんと3人で先斗町の料亭「魯ビン」に行きました。春だというのに昨日の京都の気温は4度。夜には雪が舞い、信じられないぐらい寒かったけれど、春野菜や焼き魚、湯葉料理、おもしろいご飯物などで暖まりました。

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 生明さんはビクターエンタテインメントを定年退職後、東大の修士課程に社会人入学して修士号を取得し、修士論文を勁草書房から「ポピュラー音楽は誰が作るのか―音楽産業の政治学」として出版。2年前から広島経済大学の教授をしています。

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 ほとんどの人が私に「二重生活は大変ですね」と言うのに、生明さんは「京都は近くていいですね」と言います。人と物差しが違う・・・。65歳になったので、「大人の休日倶楽部ジパング」に入ることができ、新幹線代は30%オフになったらしいです。
 
 定年退職者で、大学教授で博士課程の学生。
「年金もらえるんですか。」「学割も使えるのですか。」と聞いてみたくなります(聞いてみました!)。ショパンの名曲を弾きこなし、私の教室のピアノ発表会にも2年連続で出演。来る6月11日の2006ピアノパーティにも出演予定です。
 おまけにハンサム、実際の年齢より10歳程度は若く見える。

 生明さんから学んだこと、たくさんあります。
・決して威張らない。修士時代、東工大で開かれたゼミで、若い学生からいろいろと指摘されてもあくまでも謙虚でした。指導教授も当然年下という状況でさわやかにやっていける性格。
・移動はすべて電車。本を読んだり、授業の準備をするため、車は使わない。
・体を労わり、健康に細心の注意を払っていること。
 
 私も体を労わるために、最近JR東海エクスプレスのポイントをためて、グリーン車で移動することにしました。田七人参とデトックスも始めました。
 京都女子大の栄養バランスの良い定食と、Sさんの手料理で、明日からの東京・京都3年目も元気で頑張りたいと思っています。どちらも働いているのに、料理はダンナさんが担当というのは不公平だと思う人、おそらく多いでしょう。物差しが違うのです。


Date: Fri, 31 Mar 2006 19:53:41 +0900
To: fukami××@ezweb.ne.jp
Subject: 帰りに頼む

帰りにクリームシチューのもとを買ってきてくれませんか。


「現代版アート寺子屋」を始めます。

 4月から私の教室で「現代版アート寺子屋」を始めることになりました。
 普通にピアノを教えていると、たとえばピアノの上に置いてある手作り楽器に子どもが興味を示したとしても、「じゃ、きょうはレッスンを中止して楽器を作ろう」とは言えないし、「音楽を聴きながら絵を描いてみよう」なんてできないので、それをやろうと決めました。

 単発や月3回3ヶ月とかいう期間限定ではありません。
 塾とは違うけれど、勉強もみる。
 学童クラブとは違ってアート、特に音楽が中心です。
 鍵盤ハーモニカの合奏、即興演奏、手作り楽器制作、折り紙、習字などなど、何でもありです。

 公立の小学校の先生で、音楽の授業に子どもたちを屋上に連れていき、「寝転んでまわりの音を聞こう」というようなおもしろい活動をしていた男性教諭が、校長たちから批判され、結局この春退職するそうです。ピアノ教室には誰も文句をつける人はいないのでラッキー!

 まだ寺子屋の生徒は今春小学校1年生になる女児1人なんですが、先週末からインフォメーションを始めました。
 対象は当面小学校1年生。保護者が仕事を終えてお迎えに来るまで、子どもたちを預かります。

 地域支援という意味では料金はあまり高くはできない。でも、講師の音楽に関する専門性や生活のことも考えるとボランティアというわけにはいきません。

 文藝春秋4月号のいろいろな記事を読んで、さらに料金設定に頭を痛めています。

 ・公立の小中学校で文房具代や給食費、修学旅行費などの援助を受ける児童・生徒の数が04年度までに4割近くも増え、受給率が4割を超える自治体があり、東京都足立区では42.5%にも達している。
 ・100万ほどの家賃のマンションに住み、その時の気分で車を乗り換え、数百万円程度なら何に使ったのかわからないほどの富裕層、平成ニューリッチがどんどん増えている。
 
 参加したいと思っても料金が高くて、無理だと思う人。「へえー、そんなに安いのですか」という人が入り交ざると、困るなぁ・・・。
 自分の子どもの子育ては家族にまかせてやらなかった私が、そのおかげで蓄積した教育力で地域の子どもたちを応援する―ファミリーサポートセンターではできないことを目指すつもりです。


東大脳を育てるピアノと専業主婦?

 今週発売の【週刊朝日】に「東大脳を育てるピアノと専業主婦」という記事が載っていました。
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【週刊朝日】本誌調査でなにより驚くべき結果だったのが、「小学時代にピアノを習っていた合格者は52%」と「合格者家庭の専業主婦率63%」
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 「小学時代にピアノを習っていた合格者は52%」という数字に、20年間ピアノを教えている私は意外と少ないなと感じました。
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【週刊朝日】ベネッセ教育研究開発センターの「幼児の生活アンケート」の05年の調査によると、1歳6ヶ月から小学校就学前までに、ピアノやバイオリンなどの楽器の個人レッスンを受けている幼児は6.5%・・」
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 6.5%という数字は、東大生のピアノ学習経験率52%が、いかに世間とズレて高いかを示すために用意されたみたいですが、以下のアンケート結果の〔図1-2-1〕をみると、音楽教室の5.5%、バレエ・リトミックの6.0%を無視していることがわかります。また、1歳6ヶ月からというのは0歳6ヶ月からの誤りです。さらに、6.5%は00年で05年は6.1%。00年と05年を取り違えているようです。東大生のピアノ学習経験率の高さを際立たせるには、6.1%のほうがより好都合だったのに。

ベネッセ教育研究開発センターの「幼児の生活アンケート」の05年の調
査(PDF形式)
 
 ベネッセの05年の調査対象は、0歳児~326人、1歳児~660人、2歳児~740人、3歳児~312人、4歳~312人、5歳児~326人、6歳児~276人と、通常楽器を習うことは考えにくい1歳児、2歳児のボリュームが大きくなっています。こうした低年齢の幼児を含めると、楽器を習っている幼児の割合は当然低くなります。現に、〔図1-2-2〕をみると、6歳では18.9%が楽器を習っているし、「小学時代にピアノを習っていた(東大)合格者は52%」ということと比較するのなら、6歳児の時点で習っていた子どもに、小学校に上がってから習い始めた子どもをプラスして比べるべきであると思います。小学校に上がったのを機にピアノをやめるという子どもはほとんどいないでしょうから。
 
 私はピアノのレスナーであり、大学の児童学科の教員であり、そしてたまたま最近、このベネッセの調査(昨年10月末が締切だったため、使用したのは00年のデータでしたが)に基づいて論文を書いたのでこの【週刊朝日】の記事のいい加減さに気づきましたが、週刊誌の記事って、全部こんなレベルなんでしょうか。
 楽器はピアノだけとは限らないのに、この記事では途中から楽器=ピアノとなっている・・・。
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【週刊朝日】「幼稚園から小学校卒業まで続けたピアノは、結局弾けるようになったのは、(ゲームの)『ファイナルファンタジー』だけということだが・・」
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 今の18歳が小学生の頃、男の子のほとんどが『ファイナルファンタジー』を弾いていました。誰でも弾く『ファイナルファンタジー』を東大と結び付けようとしても無理があります。アレンジにもよりますが、日光猿軍団のサルのようにトレーニングさせれば数ヶ月で小学生なら誰でも弾けるようになります。
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【週刊朝日】「幼少期にピアノ教育を受けることで、“お母さんにほめられる快感”を知る子どもになる、ということはいえるでしょう。」(最相葉月)
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 “お母さんにけなされる不快感”だってあると思います。それになぜ「お母さん」なんでしょう。
 私のピアノ教室の生徒のなかに、レッスンに関する私とのやり取りはほとんどお父さんという家庭があります。現在中2の男の子は、ガーシュインの「ラプソディー・イン・ブルー」が弾けますよ。
 この記事のなかでは、唯一「東京大学ピアノの会」の会長のコメントは、楽器演奏の効用の1つを言い当てていました。でも、楽器演奏だけにそうした効用があるわけではない・・・。

 子ども・脳・音楽・楽器・・・・もっともっと大きなテーマです。


インド株暴騰!

 半年に一度ぐらいマネーの運用を見直すことにしているので、先週の金曜日、京都からの帰り道、東京駅からMTUFJ新宿通支店に直行しました。

 そこでたまたま、私が昨年の1月にN証券で始めたインド株投資信託が1.5倍ぐらいになっているらしいということを知りました。200万円ぐらいは冒険してもいいかなと思って、N証券の誘いに乗った私。「申し込み多数により、100万だけになってしまいますが・・。」と担当者から電話がかかってきて、元金を振込んだ時からたった1年ちょっと。
 きょう、N証券に電話をしたら、きょう現在、ナント2.0倍。バブルの頃、社会に出たばかりで何の恩恵も受けなかった私にとってこんなことは初めて。びっくりです。

 ほとんどの人は、もっと値上がりすると期待するでしょうが、私は100万で十分。そろそろ利益を確定するつもりです。100万円あれば平均2000円の本が500冊買える・・・。 
 もし、インド株で運用していれば、昨日やっと出来上がった、山本文茂先生芸大退官記念の科学研究費補助金「日本の音楽教育学の再構築に関する基礎的研究」の冊子も、2倍の冊数刷れたし、もっと豪華な装丁にできたのにと思いました。もちろん“危ない選択”だし、助成金を賭博に使うようなものだし、してはいけないのはわかってるけれど。
 
 MTUFJ新宿通支店では、静脈認証のICキャッシュカードをゴールドから普通のものに切り替えました。1年間だけ年会費が無料だったので作ったこのゴールドカードのおかげで、昨秋海外でパソコンが壊れたときも保険金がおりましたが、高い年会費を払ってまでゴールドカードなど持つ必要はない、です。
 「パートナーさんは、どうなさいますか」とMTUFJ銀行の担当者の中年女性。自宅にいたSさんに連絡しましたが、印鑑を京都のマンションに置いてきてしまって、この日カードの切り替え手続きができませんでした。
 私とSさんは銀行に届けている住所は一緒だけど、姓も違うし、子どもの数も違う。「ご主人」「お友達」「彼」「同居されている方」「連れ合い」など、いろいろと浮かんだであろう挙句の・・・・
 「パートナーさん」
 なかなかおもしろかったです。


最高裁裁判の原告には似合わないピンクのイメージ

 昨日は卒業式と謝恩会でした。毎年、卒業生と自分との年齢差が大きくなり、今年は27歳です!
 花束やプレゼントや色紙、寄せ書きノートなどをもらいました。
 
 私を直接知らない人は、私のことをたぶん「恐い女」なんだろうと思うでしょう。男女に関する唯一の重要判例(平成16年度)だった「パートナー婚解消訴訟」の原告なのだから!
 でも、学生たちにとって私のイメージはピンク!フェミニストとはフェミニンと同義かもしれません。
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 ゼミ生のうち、この一年たくさん話をした1人が次のように書いてくれました。
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 先生はとってもきれいで若々しくて
 でも、話し出すと止まらないマシンガンtalk
 王将にも1人で行くというその男らしさの一面
 エレクトーンを弾き出すと、先生自身が楽器かと思うほど
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 その多くの面のうちのひとつに、男女の役割分担に抗議する私や(これは一般的に受け入れられつつあります)、「育児は女の役割」という前提を基本的には崩さず、仕事と育児の両方を頑張り続けるウーマンたちを賞賛する社会に異議を唱える私がいます。(これは現在まだ異端でしょう。) 
 たとえ今賞賛を浴びても、20年後に体がボロボロになったとき、この国は決して助けてはくれないと思います。

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前任者である作曲家、野村誠さんと、同僚である彫刻家、土田隆生先生