10月23日
火曜日は5時間目に授業があります。
後期の総合教育科目「子どもと音楽」。この授業はいつも、メリルストリープ主演の「ミュージック・オブ・ハート」で始めることにしています。この映画を見るたびに、私も、早稲田の小さな音楽教室を心を込めてやっていこうと思います。
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授業が終わると18時。
京都タワーが暗闇に浮かんでいました。
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このノートブックは、深見友紀子が原告となった裁判・最高裁パートナー婚解消訴訟の補足説明としてスタートしました。裁判の内容を知らないと理解しにくい文章があると思いますので、興味のある方は、下記サイトまでアクセスしてくださいますようお願いします。
http://www.partner-marriage.info/
2009年以降のノートブックは、「ワーキング・ノートブック」に移転しました。
6月27日
きょうは、画家で紙芝居師の林加奈ちゃん(でみこ)と、私の音楽教室の講師もしている音楽家の赤羽美希さん(ザウルス)に授業をしてもらい、歌をつくりました。1時間ほどで「児童学科の歌」が誕生!
20年近く前、電子楽器を含んだ鍵盤楽器を教えることが自分の天職だと思ったときがありました。それから、仕事の幅が広がるにつれて次第に天職だという自信がなくなり、今では抱えきれないことや能力的に足らないことは、人に頼ったり、きょうのようにゲストを呼んだりして、なんとかやっています。でも、落ちる力もあれば伸びる力もある。伸びたことといえば、若い彼女たちと若かった頃の自分とを重ね合わせ、アドバイスができるようになったことです。きょうは、それがとても実感できる一日でした。
きょうの授業の詳細は、林加奈ちゃんのブログの2007-06-27参照。
http://blog.goo.ne.jp/kananagano/
作った歌の歌詞です。現在、ザウルスが採譜中。
「児童学科はイダイダ」
そうなんだ どうなんだ なんなんだ ×4
けっきょく なんなん 児童学科やん
ゆうてたやん 知ってるやん
だから もう いったい なんなんにょー
みんな
子ども大好き 子ども大好き 子ども大好き
子どものために なんでも作って 自分で遊ぶ
フランネル 手作り絵本 竹とんぼ
保健や心理も 一生懸命
アタッチメント バビンスキーに モロー反射
お昼ごはんは 錦華よりも A地下よりも
うちらはやっぱり E地下
(間奏16小節ののち、転調)
自然に帰れ 童心に帰れ 大志を抱け 児童学科はイダイダ ×2
子ども大好き 子ども大好き 子ども大好き 児童学科はイダイダ
みんな仲良し みんな仲良し みんな仲良し
児童学科はイダイダ、イダイダイダイダ、、、、(Fade out)
(後奏)
10月12日
きょうは、11月5日に京都女子大で開く「こどものひろば」の宣伝をするために、伏見区の△△児童館の館長、Nさんを訪問。打ち合わせが終わった後、「深見先生が〇〇児童館で開いたような音楽会をうちでもやってほしいのですが。」と頼まれたので、即OKしました。
下見のためにピアノのある部屋に行くと、放課後の子どもたちが大勢いて、Victor(?)というメーカーの見たこともないピアノと、1986年に私がエレクトーン講師だった当時のエレクトーンが置いてありました。
「エレクトーンは保護者の方にもらったものなんです。」
まずエレクトーンの電源を入れるととりあえず音は出る。でも、ちょっといじってみると、さまざまな回路がショートしているのか、音が出ない箇所がいっぱい。かろうじて作動するリズムを鳴らすとその周りの子どもたちが楽しそうに踊ってくれました。
次はピアノ。相当な年代モノ! 音はもちろん狂っているし、しかも鳴らない鍵盤がたくさんある・・・。それでも私が弾き始めると子どもたちがピアノの周りに集まってきました。「トトロ弾いてぇ」「青春アミーゴ!」子どもたちのリクエストに次々に応える私に、「どこで習ってるねん」と尋ねる男の子。
集まってきた子どもたちのなかに、「翼をください」と「ハンガリア舞曲」を弾いた女の子がいました。「ピアノ習っているの?」「習ってへん」とその子。右手のメロディは弾けているのに、左手の和音は主和音だけ。館長さんに聞くと、この女の子の家庭は経済的に恵まれていないためピアノを習いたくても習えないらしいのです。習っていないのだとしたら、すごく天分がある。この子に2つ目の和音を教えたら、次の和音もみつけるような気がしました。でも、小学校の音楽の先生がこの子に和音を教えるとは思えないなぁ。
館長さんが「最近の子どもは、家が貧しいとほとんどのチャンスがなくなってしまう。私の頃は貧乏人の子どもでも国立の医学部に行けましたわ。金持ちのアホ息子も一杯おったし、むしろ金持ちというとアホと相場が決まってましたなぁ」と不満をぶちまけていたとき、その女の子が職員室に入ってきました。
「公文と習字とピアノのどれか1つやったら、どれ習ったらいい?」とその女の子が私に尋ねました。「公文は館長先生に教えてもらえばいいから、ピアノ!」と私は答えました。
呼んでもらったタクシーが来るまで、また子どもたちとピアノを弾きました。タクシーが来たので、「また来るね」と言うと、「明日来てくれる?」と聞くので、私は本当に近いうちにまた訪ねないと・・と思いました。
タクシーに乗って〇〇児童館に行き、日頃からとても親しくしているこの児童館の職員Nさんにこの話をすると、(ニューヨークのハーレムにある小学校のヴァイオリン教師を描いた)「『ミュージック・オブ・ハート』みたいに、『ミュージック・オブ・ハート イン伏見』やりますか!」と言いました。『ミュージック・オブ・ハート』を例に出すところがナイスなんです、この女性。
最近、京都の女子大で教え、東京の自宅で音楽教室を経営しているだけでは満たされない思いが充満していた私。進むべき方向が少し見えたような気がしました。比較的恵まれた子どもたちにピアノを教えるのはピアノの先生なら誰でもできるかもしれないけれど、こういった子にチャンスを与えるのは私の社会的役割かもしれない。
血統がよければ首相になれ、右を見ても左を見ても世襲の今、児童館でのレッスンだけで自由自在にピアノを弾ける子が生まれ、京都の児童養護施設から京都大学に進む子を何人も育てることができたら、きっと世の中は変わると思いますよ。
4月24日
昨日は木屋町のライヴハウスで、初めてのドラムライヴに出演。若い子達にまざって演奏しました。発表会で出番を待つ生徒の気持ちがわかりました。
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From: ××××××××@ezweb.ne.jp
Date: Sun, 23 Apr 2006 21:57:49 +0900
To: fukami-××@ezweb.ne.jp
Subject: Re:
ライブお疲れ様!
きもちかったでしょー
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私と娘とは普通の母娘とは違うものでつながっている気がします。
今週発売の【週刊朝日】に「東大脳を育てるピアノと専業主婦」という記事が載っていました。
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【週刊朝日】本誌調査でなにより驚くべき結果だったのが、「小学時代にピアノを習っていた合格者は52%」と「合格者家庭の専業主婦率63%」
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「小学時代にピアノを習っていた合格者は52%」という数字に、20年間ピアノを教えている私は意外と少ないなと感じました。
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【週刊朝日】ベネッセ教育研究開発センターの「幼児の生活アンケート」の05年の調査によると、1歳6ヶ月から小学校就学前までに、ピアノやバイオリンなどの楽器の個人レッスンを受けている幼児は6.5%・・」
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6.5%という数字は、東大生のピアノ学習経験率52%が、いかに世間とズレて高いかを示すために用意されたみたいですが、以下のアンケート結果の〔図1-2-1〕をみると、音楽教室の5.5%、バレエ・リトミックの6.0%を無視していることがわかります。また、1歳6ヶ月からというのは0歳6ヶ月からの誤りです。さらに、6.5%は00年で05年は6.1%。00年と05年を取り違えているようです。東大生のピアノ学習経験率の高さを際立たせるには、6.1%のほうがより好都合だったのに。
ベネッセ教育研究開発センターの「幼児の生活アンケート」の05年の調
査(PDF形式)
ベネッセの05年の調査対象は、0歳児~326人、1歳児~660人、2歳児~740人、3歳児~312人、4歳~312人、5歳児~326人、6歳児~276人と、通常楽器を習うことは考えにくい1歳児、2歳児のボリュームが大きくなっています。こうした低年齢の幼児を含めると、楽器を習っている幼児の割合は当然低くなります。現に、〔図1-2-2〕をみると、6歳では18.9%が楽器を習っているし、「小学時代にピアノを習っていた(東大)合格者は52%」ということと比較するのなら、6歳児の時点で習っていた子どもに、小学校に上がってから習い始めた子どもをプラスして比べるべきであると思います。小学校に上がったのを機にピアノをやめるという子どもはほとんどいないでしょうから。
私はピアノのレスナーであり、大学の児童学科の教員であり、そしてたまたま最近、このベネッセの調査(昨年10月末が締切だったため、使用したのは00年のデータでしたが)に基づいて論文を書いたのでこの【週刊朝日】の記事のいい加減さに気づきましたが、週刊誌の記事って、全部こんなレベルなんでしょうか。
楽器はピアノだけとは限らないのに、この記事では途中から楽器=ピアノとなっている・・・。
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【週刊朝日】「幼稚園から小学校卒業まで続けたピアノは、結局弾けるようになったのは、(ゲームの)『ファイナルファンタジー』だけということだが・・」
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今の18歳が小学生の頃、男の子のほとんどが『ファイナルファンタジー』を弾いていました。誰でも弾く『ファイナルファンタジー』を東大と結び付けようとしても無理があります。アレンジにもよりますが、日光猿軍団のサルのようにトレーニングさせれば数ヶ月で小学生なら誰でも弾けるようになります。
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【週刊朝日】「幼少期にピアノ教育を受けることで、“お母さんにほめられる快感”を知る子どもになる、ということはいえるでしょう。」(最相葉月)
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“お母さんにけなされる不快感”だってあると思います。それになぜ「お母さん」なんでしょう。
私のピアノ教室の生徒のなかに、レッスンに関する私とのやり取りはほとんどお父さんという家庭があります。現在中2の男の子は、ガーシュインの「ラプソディー・イン・ブルー」が弾けますよ。
この記事のなかでは、唯一「東京大学ピアノの会」の会長のコメントは、楽器演奏の効用の1つを言い当てていました。でも、楽器演奏だけにそうした効用があるわけではない・・・。
子ども・脳・音楽・楽器・・・・もっともっと大きなテーマです。
「ジェンダー・フリ-という言葉を使うかも」という危惧があるという理由で、上野千鶴子東大教授が、国分寺市の「人権に関する講座」講師を拒否されたことについて―。
26日朝、「言論・思想・学問の自由」への重大な侵害として東京都に抗議する「公開質問状」への署名のお願いがメールで回ってきました。
http://www.cablenet.ne.jp/~mming/against_GFB.html
締め切りは1月26日正午。私が署名したのは26日の夜だったので、間に合わなかったかもしれないのですが、1808件の署名があったそうです。
ジェンダー・フリー教育の実践、活動等の具体例の一つに、黒や赤などのランドセルの色を家庭が選択することを禁止し、「女男ともに黄色いランドセル」といった、統一色を要求する、というのがあるらしいですが、ここで問題。
メロディベルという楽器で幼児と音楽活動をするとき、一番人気は何色でしょう。
正解は男女を問わずなぜか水色。私は発色がいいのでオレンジが好きだけど。
友人の音楽教育学者が「水色が取り合いになるよ」と言ったときは信じなかったのですが、実際に水色が取り合いになるという経験をしました。
ドの赤を取ってくれる子がいなければ、「かえるのうた」も「きらきらぼし」も始められないのに・・・・。
きょうは大学入試センター入試の監督をした。
超夜型の私は、早起きの日はいつも睡眠不足。きょうもたった3時間半しか寝ていない。
全国の大学でトラブルがあったという英語のリスニングテスト。朝の9時30分からぶっ通しで試験をして、最後がリスニングなので、受験生も監督もクタクタだ。睡眠不足のせいか、ICプレーヤーの入ったボールを二段重ねにして運搬中に、階段でつまづきそうになってしまった。冷や汗が出た。
全員がICプレーヤーを再生させて5分ぐらい経ち、トラブルは回避できたと思ったとき、窓越しに京都タワーが見えた。「この教室はなかなかいい眺めなんだな」と思ったら、今度は鉛筆を落としそうになった。
大音量が好きなのか、耳の穴に隙間があるのか、ほんの微かに音がもれている子がいる。数秒違いで同時進行しているので、問題冊子をめくる「サッ」という音がほぼ同時に聞こえる。サウンドスケープとしてもなかなかいい。
私の大学は女子大なので受験生も全員女子。半数近くの子が休憩時にチョコを食べていた。チョコを一粒でも食べたら、もうちょっと頑張ろうという気になるんだろうな。チョコ好きの私と同じ。
現役で早生まれの子は昭和63年生まれなんだ!! 来年は平成生まれの子が大学に入ってくるんだな。ついこの間、小学生に昭和生まれはいなくなったと言っていたのに・・。
ICプレーヤーは“お持ち帰り”が原則だが、机の上に残して帰宅する受験生もいた。
一人の受験生が「音声メモリーだけ持って帰っていいですか」と寄ってきた。メディアとして再利用できると思ったのかもしれないが、再利用できないことがわかると「要らない」と言って帰ってしまった。
あのICプレーヤーとその附属品、いったい一セット幾らなのだろうか。勿体ないよ。
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今年から新たに英語のリスニング(聞き取り)テストが導入されたが、ICプレーヤーの故障などのトラブルが相次ぎ、同センターの午後10時のまとめによると、全国で425人が再テストを受けた。同センターは今後、メーカーに原因を分析させる。
トラブルがあったのは、東京大や東北大、北海道大、京都大など。再テストの対象者は本試験の終了後に再テストを受け、音声が聞こえなくなったところから改めて解答した。
トラブルの主な原因は、▽途中から音声が聞こえなくなる▽声が大きくなったり、小さくなったりする――など。東京大では、7人が機器の故障などの理由で再テストとなった。北海道大では、5人の受験生から「音量が上下して聞き取りづらい」などの訴えがあった。
同センターの荒川正昭理事長の話「リスニングテストは全体としては、大きな混乱もなく終了したと考えている。しかし、約400人の受験生からICプレーヤーが原因と思われる申し出があったことは遺憾。今後は、原因を十分分析し、トラブルの数をゼロにしていくとともに、操作方法や説明についても改善したい」
(読売新聞) - 1月22日0時52分更新
昨日は19時15分発の新幹線で京都を出たのに、途中雪のために列車が止まり、東京に着いたのは0時40分。臨時の中央線で家の近くまでたどり着けたのですけど、前の日3時間ほどしか寝ていなかったので本当にくたびれました。冬の季節、富山に通っていた頃は雪で列車が動かなくなることをいつも心配していましたが、東海道でしかも12月にこんなに雪が降るとは・・・。
一夜明けて、きょう、ドラムセットが届きました。京都でドラムを習い始めて半年。やっと買う決心ができたんです。
でも今日のドラムセットはレンタル。我が家の地下でドラムを叩いてどのぐらい建物のなかで響くか、外に音がもれるのかを確かめてから買ったほうがいいという友人のアドバイスで、48時間借りることになったのです。
娘とそのバンド仲間が来てくれました。彼女たちに演奏してもらい、私は自宅の周りをウロウロ。
確かにバスドラムは響くなぁ。
安い買い物ではないし、場所は取るし、早稲田の住宅密集地で13年間一度も騒音の苦情がなくやってきたのに、変なことになっては困るという気持ちで一杯です。
「ギターの音量、もうちょっと落として」と言っても、言うことを聞くのはしばらくの間。知らないうちに娘はアンプのボリュームを上げています。
「だって、スタジオではもっと大きな音で練習しているよ」
京都ではマンション暮らしの私。こういうとき「京都のお寺さんを買収したい!」と思ってしまいます。
先週の土曜日、高校時代の友人からお花とチョコレートが東京の自宅に届きました。
最近、彼女の息子さんが東大の物理から建築に道を変えたいと言い出して、パートナーのSさんが相談にのってあげたことがあったのですが、そのお礼と、高校時代は知らない者同士だったのに、4年前の同窓会で知り合って今一緒にいることへのお祝いをかねて、とのこと。
この日、私は学会で沖縄にいて、Sさんも外出していたので、お花とチョコレートは留守宅でグランドピアノのハンマー替えの作業をしていた松山雅美さんというピアノ調律師さんが受け取りました。
29歳になった春に買ったグランドピアノ。買った当初から松山さんに調律してもらっています。
ピアノは来年20歳。13年目あたりから弦がよく切れるようになったので、3年前に弦を張り替えました。そして、今年ハンマーを替えます。
我が家に訪れた人のほとんどが「どうやって地下に入れたの?」と尋ねます。13年前、分解して吹き抜けから入れました。その時「出すのはもっと大変だよ。壊すしかないかも」と業者の人に言われました。
60歳になったときに、35歳のときに父に生前贈与してもらったこの家を建て替えるつもりです。娘もその頃には28歳になるので、私の生活と彼女の生活との関係もはっきりするだろうなと思うからです。
それまでこの地下で「元気なピアノ」でいてもらいたいなぁ。
昨晩、Sさんが京都に来ました。10日ぶりの再開。きょうは五条壬生川のお好み焼き屋さんに行く予定です。
「日本の音楽教育学の再構築に関する基礎的研究」という科学研究費補助金の共同研究を分担しているので、きょうは、子どものお稽古ごとに関するアンケート資料を集めた。
2003年度実施の「第2回子育て生活基本調査 (幼児版)」(ベネッセ未来教育センター)を見た。習い事についての調査項目にも専業主婦、パート、常勤という母親就労状況別の利用率が出ている。
Child Research Net 「第2回子育て生活基本調査(幼児版)」-報告書本文-
いつでもどこでも、この3区分だ。
アンケートをチェックしていて驚いたのは、回答者は母親が100%で、父親、祖母、祖父、その他はゼロであること。ちなみにこの調査のサンプル数3,477。せっかく表まで作ったのに、父親~その他は全部斜線である!
もう1つ気になったのは、バレエ・リトミックがひとくくりになっていることと、音楽教室と楽器が別であること。私のやっているようなピアノを主とした音楽教室はどちらに入るのだろうか・・。
第2回子育て生活基本調査(幼児版)第4章 子どもへの期待と習い事
男女共同参画時代というのなら、たとえ専業主夫が限りなくゼロに近くても、とりあえず男も専業主夫、パート、常勤に分けてみるといい。そうしたところから変えていかないと人々の意識を変えていくのは難しいと思う。
最近、所帯を維持するために最低限必要なお金さえ稼げない男が増えているという。夫の稼ぎが悪くなれば、妻も働きに出るしかない。そういったカップルがどんどんと増えて、専業主婦をしているのは稼ぎのいい特別な男を夫にもつ1%の女だけになったとしよう。その女たちはたぶん優越感に浸るだろう。でも、反対に専業主夫が1%にいたとしても、稼ぎのいい妻をもってラッキーな男だと人々は思うだろうか。
男女共同参画に必要なのは、制度の改革だけではなくて、根深く巣食う意識をどう変えるかであって、たぶんこちらのほうがずっと難しいに違いない。