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 このノートブックは、深見友紀子が原告となった裁判・最高裁パートナー婚解消訴訟の補足説明としてスタートしました。裁判の内容を知らないと理解しにくい文章があると思いますので、興味のある方は、下記サイトまでアクセスしてくださいますようお願いします。
http://www.partner-marriage.info/

 2009年以降のノートブックは、「ワーキング・ノートブック」に移転しました。

東京―京都、すれ違いの日々

 12月14日の夜、パートナーのSさんが京都に来た。先週末、互いの仕事の都合で私は京都、Sさんは東京だったから、私が5日の夜に東京の自宅を出て京都に来てから、9日ぶりの再会だ。

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Date: Wed, 14 Dec 2005 21:19:48 +0900

今のぞみ乗った
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 「一週間以上も会っていないわ」と話すと、私の同僚で声楽家のMさんは、「仕事がはかどっていいじゃない!ずっと一緒にいると、ちょっと黙ってほしい、って思うこと、よくある」と言った。彼女はドイツ人の音楽家とこの5月に結婚したばかり。日本に来たばかりの彼にはまだあまり仕事がなく、現在の主たる稼ぎ手はMさんである。
 音楽学担当のKさんは、同じく大学教授だったダンナさんがこの春早期退職して、1人で沖縄に移住してしまった。

 ここでは世間とは少し違う風が吹いている。
 

 先月友人にもらって研究室の机に飾ってあったボジョレー・ヌーボーを、Sさんと2人で飲んだ。体が暖まった。

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 一人で眠るときは電気毛布が欠かせないのに、2人で眠ると暖かい。省エネ!

 一緒にいれたのも束の間、昨日16日午後私は東京へ戻ってきた。音楽之友社での打ち合わせ、立教女学院短大でのシンポジウム、東京芸大での共同研究会、それから二週間ぶりのレッスン。Sさんはそのまま京都にいるし、まだ大学の仕事もたくさん残っているので、また18日の夜、私は京都に向かう予定だ。

 人はこういう生活を「すれ違い」であるとし、「中年の恋人同士というだけじゃないですか。共同生活とか、協力関係ではないですよ」と言う。

 こういう生活、互いの仕事にも愛情にも緩急が付いていいのだけどなぁ・・。

 昨年は「東京に戻る」「京都に行く」「京都に来た」と言っていたのに、最近、京都にいることが時間的に長くなり、「東京に戻る」「京都に戻る」と言っていることに気づいた。

 お正月はどっちにいようかな。
 風情を優先するのなら京都。
 冬のセールを優先するのなら東京!


原因不明の暴走が起こった

 12月未明から朝にかけて、サーバーにてレスポンスの低下があり、確認をしたところ、このノートブックのCGIが暴走をしていました。13日12時までこのサイトが全部、14日の2時までこのノートブックが見れない状態でした。
 原因はまだ不明ですが、これまでのCGIの削除と新しいヴァージョンへの更新をして、見れる状態しました。


きょうは冬のボーナス日

 きょう、平成17年度の冬期ボーナスが出る。
 扶養家族がいる人には家族手当5か月分が出るが、扶養家族がいない私はゼロである。
 私の勤務する大学では、家族手当は配偶者24000円、子ども(満15歳~22歳)一人に付き12000円。専業主婦と子ども3人をもつ男性と私とを比較すると、大学が支払うお金は、年間で100万円近くも私のほうが少ない。能力が同じならば法律上独身者を雇ったほうが絶対お得よ!

 昨年のきょう、振り込まれたボーナスの額をみて驚いた。以前いた国立大学の2.5倍もあったからだ。東大助教授の瀬地山角さんが、「自分の給料が同い年の高校の先生より少ないことを知って愕然とした」と自著で書いていたが、本当に旧国立大学の給料って安いのだ。
 給料が上がった分、所得税も住民税も驚くほど増えた。私にはめぼしい控除もないので、課税対象所得金額から全額控除される「小規模企業共済」の掛け金を、それまでの月30000円から最高額の70000円にした。
 その他にどんな対策があるのかわからないままだが、働けている、その働きに対して十分な報酬が与えられている、そして私を頼りにする人たちがいることに感謝して、節税については「まっ、いいっか」と思うことにしている。

 春に契約したアリコの個人年金保険レグルス(米ドル建)は年金保険控除の対象外だった。ややこしい名称だなぁ。
http://www.alico.co.jp/an1/ahpan1/contents/top.do


喉に注射をする?

 “ちょっとした風邪”がきっかけで、26日土曜日の夜から声が出なくなった。
 体はしんどくないので、発話をしようとして初めて自分が病人だということに気づく。
 アナウンサーなど声を使う仕事だったら致命的だが、こんな声でピアノのレッスンをしたり、私語の多いマンモス授業をするのだってつらい。
 “ちょっとした風邪”をひいたのは、23日の祭日。京都は晩秋の紅葉目当ての観光客で賑わっていた。
 夕方、四条東洞院の着物屋さんに行って、草履を買った。この日は職人さんが来ていて、その場で私の足に合うように鼻緒を調整してくれた。
 百貨店などではあり得ないサービスだし、今吟味して買うと一生使える。
 その後、河原町三条の楽器店に娘のギターアンプとエフェクターを買いに行った。娘が東京の楽器店で調べた値段より少し安かったので、取っておいてもらったのだ。
 「配送料は?」「サービスします」 
 ラッキー!!!
 幼い頃の洋服などは一年で切れなくなってしまうから、おもちゃもすぐに飽きるから勿体ないと思ったが、今出会うものはひょっとしたら人生を変えるかもしれない。
 それから、四条河原町のジュンク堂書店に行って、ジェンダーや社会学関連の本を数冊買った。
 東京のジュンク堂書店ではダメだが、この店だけ、カウンターで京都女子大の身分証明書を見せると、持ち帰れるうえに、請求は大学に行く(もちろん私の個人研究費のうちの新聞雑誌代の範囲内だが)。斬新なタイトルに惹かれて買ってはみたものの、つまらない本だったというような失敗はない。
 そして自宅に戻ると“ちょっとした風邪”をひいていることに気づいた。

 大きなマスクをしている私に「深見先生、風邪をひいたの?」とみんな声をかけてくれるのだが、答えるのもつらい。風邪をひいたのが他人にわかるぐらいひどくなったのは4年ぶりぐらいだ。隣の研究室の声楽家、松本奈美さんから、声が出るためのいろいろな療法を聞いた。
 「私は本番前に、喉に(首に)注射をしたこともあるわよ」「それで、歌えたの?」「副作用で熱が出るのだけど、ある一定時間、いつものように声は出たわ」

 闘っているのは、高橋尚子や越路吹雪や杉村春子だけではない。


授業料上げても設備は悪いままかな

 今日と明日は久しぶりのオフ。この機会に一杯書いていこうと思います。

 資料収集のためベネッセのホームページを見ていたら、「国立大学の入学料、値上げを検討」というニュースが目にとまりました。

 安いから、いろいろなことに我慢ができるのでは?私の前任校富山大学教育学部では、一部の教室を除き、冷房設備がありませんでした。7月も中旬を過ぎると授業などやってられないぐらいの暑さになり、私は例年休講にしていました(笑)。関西楽理研究会の例会は、エアコンが必要な時期には、京都教育大(旧国立)ではなく、うちの大学で開かれます。東京芸大の音楽学部も原則として週末はエアコンが入りません。おまけに、「電力節約のために、2階以内ならば階段を使うように」と書いてある紙がエレベータの前に貼ってあります。ちなみにその建物は4階建て。4階に上がるときだけ使っていいのかしら。

 充実した教育内容はもちろんだけど、冷暖房完備も大切かも!!

 最近の学生たちはみんな贅沢になっているので、6月の初め、エアコンのスイッチを触って、冷風にならないと「送風やわ、ケチくさいなあ」と言います。昨日の京都はとても冷えたので、口々に「暖房はいつから入るの?」と言っていました。

 ドイツ留学から今年帰国して、うちの大学の講師になった、声楽家Mさんの話では「最近までドイツの大学の授業料はタダだったから、20年間いろいろな大学を転々としている人がいたわよ」とのこと。今から30年前、大阪市民の子弟はたった月1000円で大阪市立大学の医学部に通えました。

 少子化対策に関して北欧を真似るのなら、授業料がタダという国のシステムを真似たらどうかしら。

05.11.08 02:51

国立大学の入学料、来年度値上げを検討
 国立大学の入学料の目安となる「標準額」について、来年度からの値上げが検討されていることが7日、わかった。長崎市で開かれた国立大学協会(国大協、会長=相澤益男・東工大学長)の総会で、文部科学省の担当者が「非公式に財務省から値上げを求められている」と明らかにした。
 国立大は昨年法人化され、入学料は各大学が標準額の10%を上限に自由に設定できる。だが、各大学が国から受け取る運営費交付金は、入学料の標準額に基づいて算定されるので、大学が独自の判断で値上げしなければその分自主財源が少なくなる。
 国立大の現行入学料の標準額は28万2000円。入学料はほぼ隔年で値上げされてきたが、02年度のあと04年度の値上げは見送られた。
 一方、少子化対策で私立大の入学料は年々値下げされ、04年度に初めて国立大が私立の平均を上回る「公私逆転」が起きた。04年度は、国立大の方が約2200円高い。
 標準額が値上げされると、国立大側の反発は必至で、年末の予算編成に向けて調整が続きそうだ。


「家庭」ではなく、「男女関係」

 11月4日金曜日は京都女子大の文化祭第一日目。学生生活委員の仕事で大学に行った後、11日ぶりに東京に戻ってきました。


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 10月末締切のさまざまなものを片付けてホッとしたばかりなのに、発達教育学部紀要の締切( 9日)が迫っています。先週は5週目でお休みだった週末のピアノのレッスンも今週はアリ。12月3日の帝国ホテルでのピアノパーティまで一ヶ月を切ったので、子どもたちも練習に熱が入ってきました。

 そんなわけで、一度延期した一般の人々の反応(2)のNo.5がまたまた後回しに。

 昨晩、テレビをつけると“辺見マリさん離婚”のニュースをしていて、相手の男性が、「マリさんは、家庭ではなく、男女関係を求めていたのに、応じてあげられなかった」といったようなニュアンスのことを話していました。

 「家庭」ではなくて「男女関係」というのが興味深かったです。というのは、最高裁・パートナー婚解消訴訟を理解できない人は、この二つを混同していると思っているからです。
 たとえば、最高裁・パートナー婚解消訴訟について、法律家4氏は自身の解説のタイトルに 「男女関係」を使っています。しかし、書かれた内容は、彼らそれぞれの家庭観や女性観、親子観、子ども観に基づいていますが、男女観はあまり感じられない・・・。法律家にも家族論の学者にも男女を語れる人がほとんどいないと思います。

http://www.partner-marriage.info/hannou_2.html

「婚姻外の男女関係の一方的解消による不法行為の成否」
「婚姻関係および婚姻外の男女関係の存続保護をめぐる二つの最高裁判決」
「婚姻外の男女関係(パートナーシップ関係)の一方的解消」
「婚姻外男女関係の一方的解消の不法行為責任の成否」

 「男女が一緒にいる煩わしさを考えると、1人でいる寂しさを耐えるほうがマシだわね」とコメンテーターのピーコさんが言っていましたが、もし、「子どもがいる煩わしさを考えると、1人でいる寂しさを耐えるほうがマシだわね」と言ったらまだまだヒンシュクをかうのではないかなと思いました。

 辺見さん55歳、相手の男性41歳。見た印象では、それほどの歳の開きは感じませんでした。この間「鈴木宗男と柴田恭兵が同い歳って信じられます?」と私のピアノの生徒のママが言っていたのを思い出しました!

 「人は平等に歳を重ねる」 本当かな?


掃除・小遣い帳と大学教員評価

 東京芸大の共同研究「日本の音楽教育学の再構築に関する基礎的研究」のうち、私が担当する論文、「音楽学習の継続化のためのIT活用」と「幼児期・児童期の学校外音楽学習の現状と継続化へ向けての課題」を午後、事務局にメールで送信しました。論文の出来はともかく、ホッとしました。
 こういうとき、たっぷり眠るか、ドライブに出かけるか、美味しいご飯を食べにいく人が多いと思うのですが、私の場合はまず掃除。片付いていない部屋のなかでは頭が回転しないので、次のことに取りかかれないのです。
 
ファイル 49-1.jpg 掃除をした後、同志社女子大の打楽器アンサンブルコンサートへ。友人の作曲家、才気溢れる岡田加津子さんのミニシアターが上演されました。なかなか面白かったし、子どもの表現活動へのヒントを一杯もらいました。クセナキスの打楽器アンサンブル「ぺルセファサ」も印象的。

 帰宅するとすぐにやるのが、その日使ったお金を小遣い帳の記入すること。私は大学を出た29歳の春から約20年間、毎日欠かさず小遣い帳をつけています。しかもエクセルではなく「金銭出納帳」! 外見が比較的派手なせいで、金遣いが荒いと思われているらしく、なかなか信じてもらえないのですが・・。

 この間、うちの大学の功名な心理学の先生に「深見さんは分裂気質やな」と言われました。以前、30代以降の健康診断の結果を全部貼ってあるファイルを脳の研究者に見せたときも同じようなことを言われました。でも、この性格、私の仕事にはプラスに働くことのほうが多いです。

 この頃、学会、論文が重なり、かなり手抜きの授業をしていたので、これから明日の授業の準備をするつもりです。

 ネット上の大学教員評価     http://daigaku.nikki.ne.jp/

 このサイト、昨日、パートナーのSさんに教えてもらって知りました。大学教授って楽な稼業だと思われていたはずなのに、おぉぉぉぉぉぉぉ恐い。京都女子大を調べると私の科目も載っているみたいです。


親権が“勝利”?

 きょうは講義のない日なので、兵庫県立柏原高校に出前授業に行ってきました。

京都女子大では教員による出張授業が実施されています。
http://www2.kyoto-wu.ac.jp/nyushi/shuccho/index.html
 この制度、高校にはとてもお得。京女の場合、講師への謝礼(名目は資料作成経費)や交通費、授業で配布するプリントのコピー代なども“大学もち”なんですよ。

 6月に京都の高校に行ったときは私だけだったのに、きょうは、東大の地震研究所の人とか一杯来ていて、同時進行で大学の先生が授業をし、生徒たちが興味のある分野の授業を選ぶという形。

 関西大学で民法を教える助教授、伊室亜希子さんという方も来ていました。請負契約が専門で将来を嘱望されている若手研究者だということ。きょうは話をする機会がなかったけれど、私の「最高裁パートナー婚解消訴訟」のこと、知っているかな、と思いました。
http://www.jm.kansai-u.ac.jp/GakujoDb/KENSAKU_PROFILE?hidden_ID=%5D--%5D--%60@&WORD_FLG=0&SerchType=G&AccCount=&Acc_Num=42

 娘が高校生になった今、高校生はとても幼くみえます。10月2日のノートブックで、「仕事は自分が生きている意味そのものだったりする。」と書きましたが、仕事とは自分のもっているものを誰かに与えることであると思っている私には、この“一期一会”って楽しいです。教わるのではなくて、ちょっと真似て、後は自分たちのアイデアでやってほしい。一世代下の彼らが私たちの世代と同じようなやり方をしたら、つまらないから。
 企業にしても職業にしても栄華は長く続かないですよね。彼らが私の世代になったときに最もときめく職業は、今まだ存在しない職業かも。

 珍しく鼻風邪をひき、作るのが邪魔くさいので、河原町のサイゼリアで晩御飯を食べました。高校生と大学生ばかり!
 私がスパゲッティを食べていると、カップルが私のほうをチラチラとみています。男の子のほうは振り返ってみています。たぶん女の子が京女生なのでしょう。「あそこの人、うちの大学の先生・・」なんて、言っているみたいです。京都に来て1年半。四条通を歩いているとたぶん一人ぐらい京女生とすれ違っていることでしょう。悪いことできないなぁ。

 「私は3年後に結婚するつもりやから、それまでは思いっきりやりたいことやんねん」「結婚するとたぶんうまく行けへんやろうな。家庭の味が違うとかでもめると思う。・・」と、隣のテーブルの女の子が話していました。結婚したら、やりたいことができないと思っているんですね。最高裁の裁判相手とのパートナー関係でも、私はやりたいことをやりました。今のパートナーSさんとの関係でも、やりたいことをやっています。もっとどうやったら結婚してもやりたいことができるか、考えればいいのに・・・。

 家に戻ってテレビをつけると、ニュースステーションで「共同親権」のことを取り上げていました。判決当日、毎日新聞で「最高裁パートナー婚解消訴訟」の判決についてコメントした早稲田大学の棚村正行さんが「離婚するとどちらか一方(ほぼ80%が母親側)が親権をとり、親権をとったほうが“勝利”するという今の状況を改善すべきです。」と言っていました。

 親権が“勝利”?
 あげると言われても要らない私には理解できなかったです。

http://wolfgang.exblog.jp/1053482#1053482_1


家族の規模の拡大によるメリットが希薄に

 6月から始めたドラムのレッスンの後、京都・四条の高島屋の地下で惣菜を買って、それを食べながら身支度。久しぶりに京都駅前から23時に出るレディーズドリーム京都号に乗って東京に戻ってきました。

 自然に任していると、寝る時間が2時、3時とだんだんと遅くなっていく私には、たまに23時から“眠る以外やることがない”というのは、リズムを立て直すのに最適。朝6時20分に東京駅前に到着しました。

 さて、20時の閉店間際の高島屋では、柿安ダイニングのサラダ(昼間は1バック400円ほどするものもあります)が大抵3パック525円になっています。京都のデパートは東京と比べると値引き率がいいのです。東京だと柿安ダイニングもせいぜい2割引程度のはず。

 ところが・・・・・昨日に限ってすでに残り2パックしかない!!!。「私1人だと2パックで十分だな。3パックあっても、明日は東京だし、冷蔵庫に入れておいて明日食べるというわけにもいかないなぁ。」などと思案していたら、店員さんがなんと2パックで210円にしてくれました。

 「おおきに!」

 この時刻、まだ阪神は優勝していなかったのに、ホントに「おおきに!」


 昨日の昼は大学で会議があったのでお寿司がでました。(私の大学では昼休みと18時以降に会議が開かれるときはお弁当がでます) 健康オタクの私は、寿司は半分にしておき、会議後に食堂で野菜と鶏肉の煮物、ひじきの煮物、味噌汁(220円)を食べました。夜はお寿司の半分と柿安ダイニングのサラダパック2つ。バスのなかで飲む500mlのお茶ペットボトルは、高島屋の横のドラッグストアで100円で購入。一日の食費はたった530円でした。

 経済学者G・ベッカーは、結婚のメリットを①夫婦の分業によるメリット、②家族の規模の拡大によるメリット、③その他の精神的充足などの結婚特有のメリットの3つに分類しています。そのうちの②が、単身向けサービスの価格低下により希薄になっているとのことです。

 詳しくは、以下の「平成17年度版国民生活白書」を参照してください。

平成17年度版国民生活白書~「結婚の利点」

 1人530円。2人で1060円。夫がお昼に400円のラーメンをすすったところで、後の660円の予算で、どんな夕飯がつくれるでしょう。
 賢く消費する現代女性にとって、子どもが存在しないのなら、結婚における家族の規模の拡大によるメリットなんて、もうほとんどないのです。

 昨晩、私はバスのなかにいました。パートナーのSさんは大学の研究室で泊まりました。
 この続きは、今晩アップロードする予定のコラム10「男女の共同生活とは何か」で。


高校卒業30周年のサプライズ!

 昨日、この夏新調した和服を着て、パートナーのSさんと大阪府立大手前高校卒業30周年記念祝賀会(ウェスティンホテル大阪)に出かけました。私は“京女”の先生っぽくしたつもりだったのに、“祇園の女将”みたいになってしまいました。

 卒業して今年で30年。私は20代後半のクラス会、4年前の関東組同窓会に出席しただけなので、20年ぶり、30年ぶりという友人がほとんど。でも、昭和50年卒の同窓会サイトに本業のサイトをリンクしてもらっているので、そこから辿って「パートナー解消婚訴訟」のことを知っている人もいました。

 http://ohtemae50.s48.xrea.com/

 多くの友人が驚いたのは、私とSさんが現在カップルだということ!同期には高校時代から付き合っていて結婚したカップルも2、3組いるけれど、40代半ばで、しかも同窓会で出会ったのはちょっとしたサプライズなんでしょう。


 「パートナー解消婚訴訟」の相手に一方的に16年の関係をやめるといわれたのが2001年の5月2日。その4ヶ月後の9月1日、関東組同窓会でSさんと知り合いました。私が日経新聞のHさんと話していたところに、「H、久しぶり!」と寄ってきたのがSさんだったのです。私とSさんとは初対面。家に戻って卒業アルバムをみても思い出せない、まったく知らない人でした。
 

 その頃、弁護士が相手側に通知書を送り、地裁への提訴の準備を開始。裁判の間、相手がSさんの存在を知り、「高校のときの同期だから以前からの知り合いだろう。裏切ったのは深見のほうである」という“いちゃもん”をつけてくるのではないかと心配していましたが、結局大丈夫でした。長女も、Sさんの存在を祖母(相手の母親)にも絶対に話さないという約束を守ってくれました。

 「どういう風に親しくなったの?」
 「深見がちょうど自宅を改装しようとしていて、同窓会の後で相談に乗ったんだ」と建築家のSさんは友人たちに説明していたけれど、私は、出会ったその日に「次はこの人にしよう」(笑)と決めていました。

 これは本当です。

 姓が違うので「籍は入れたのか」と尋ねる人や、「入れていない」と言うと「同棲か・・・」と納得する人、「子どもがいれば相続などでもめるから入れん方がええわ」と言う人もいました。大多数の人々の結婚観、男女観はこんな感じでしょう。

 私はどんなに頼まれても誰とも婚姻届など出すつもりはありません。出しても何一つ良いことはないし、出さなくても何一つ不都合はないからです。8月28日のノートブックで、「私の財産を法定相続人である2人の子ども以外の人に譲る」といった内容の遺言を作ったと書きましたが、それもSさんではないですよ。


 老眼のせいで名札に書かれている文字が見にくいと言っている人が多くなりました。
 「今の名前なんて書く必要はないわ。旧姓だけで大きく書けば十分。」と親友のMちゃん。当時大阪御三家といわれ、理科系は半数以上が京大か国公立医学部に進学した名門校でも、事実婚、夫婦別姓はもちろんのこと、職場で旧姓を通称使用している女性もほとんどいません。女性でずっと継続的に働いている人の多くは、医師・薬剤師・学校の教諭・・・。女性の社会進出という面では過渡期だったのでしょうね。

 私が高校のときと同じ姓なので、「深見は独身か」と改めて聞く人がいました。「私はバツ2」と答えると、聞いてはいけないことを聞いてしまって、バツが悪いという顔。2度の出産のときだけ入籍し、離婚した私は、戸籍上はバツ2だから。
 
 Mちゃんは「Sさんは勇気あるわ・・・」と言っていました。“最高裁まで闘う恐い女”と一緒にいたら、明日はわが身」ということかな。
 「あの事件は、私たちぐらいの世代の人ならともかく、今の若い人たちには理解できないと思うよ。」と同じく親友だったEさん。

 生き方や立場は違っても女性たちのほうが共感し合えるのは事実です。その点、たいてい男はアカン、です。出会った日に「次はこの人にしよう」と思ったのは、この人なら説明すれば理解してくれると感じたからでした。たぶん私の勘に間違いはなかったです。

 次は5年後の35周年。新しいサプライズがあるといいなぁ。