7月27日
今朝、民法改正論議と男女共同参画に関する情報を発信するメディア、「民法改正情報ネットワーク」のメールマガジンが届いた。
興味深い記事と、編集者の坂本さんのコメントが載っていた。
最近、子育ては「産んだ女が当然責任をもつもの」から「産んだ女1人での力では到底無理なので地域で支えるもの」というのがスタンダードになってきたけれど、もし出生率が今も高ければ、子育ては「産んだ女が当然責任をもつもの」とあいかわらず言われ続けているはず。行政に関わる男性の多くは、仕事柄あるいは時代の趨勢から「地域が支えるもの」と言っているだけで、本音では「女がするもの」と思っているように感じるけど・・。
さて、下の記事をみると、出生率を回復させるために、次は「従来の結婚制度を維持しないほうがいい」に転換するのではないかと思ってしまった。
スゴイ!!
夫婦別姓論さえも異端扱いしてきた人たちが、出生率を回復させるという目的のために、従来の結婚制度はなくすべきと言い始めるのだろうか。
信じられない!!
その結果、たぶん経済力のない若年ママとその子どもだけが増えて、新しい社会問題が生まれる。出生率が回復すれば、その他の結果は気にしないのかな。
これまたスゴイ!!
でも、思わぬところから、結婚制度が崩れるかも!! 楽しみ!!!!!!!!
【GO1】社会保障・人口問題研究所が世帯動態調査の結果を公表
7月21日
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国立社会保障・人口問題研究所が7月21日、2004年に実施した第5回世帯動態調査の調査結果を公表しました。これは、世帯の規模や構成などについて、5年ごとに実施される調査です。
世帯の規模は減少傾向にあり、1999年では多い順に4人、3人、2人だったものが、2004年では2人、3人、4人となりました。1~3人の世帯が増え、4人以上の世帯が減少しています。
(中略)
結婚年齢を見ると、男女とも多くの年齢で未婚割合が上昇し晩婚化、未婚化の進行は顕著です。ただし、30歳未満の男子と20~24歳の女子では未婚傾向が低下しており、晩婚と早婚の二極化も見られます。
この調査で興味深いのは、同棲カップルが1%程度と極端に少ないことを、低迷する出生率と関連づけていることです。
国際的には、婚外出生が多い国では出生率が高く、婚外出生が少ない国では出生率回復の望みが薄いことを挙げ、「従来の結婚制度を維持したまま出生率を回復した例は観察されたことがない」と指摘しています。
<編集雑感>
*政府は、90年代半ばから「エンゼルプラン」をはじめ、さまざまな少子化対策を進めてきたが、出生率は過去最低の1.25を記録した。従来の対策では不十分と指摘された政府が先月20日、「新しい少子化対策」を発表した。
この対策には、「子育て支援策」「働き方の改革」「国民運動の推進」の三つの柱があるが、これで女性たちが子どもを産みたいと思うかは疑問だ。特に、国民運動の推進では「家族・地域の絆を再生させ、社会全体で子どもやいのちを大切にする」としているが、
極めて日本的で的外れだと思う。
少子化を克服したフランスでは、出産費用は基本的に無料で託児システムも充実している。避妊や中絶は女性の権利として認められているバックグラウンドもある。女性には経済力があり、経済力を背景に法律婚にとらわれずに子どもを産んでいる。未だに婚外子差
別を行う日本とは大きく違う。パート、アルバイトという不安定な雇用形態はなく、短時間勤務でも正規雇用なので社会保険もあるという。有給休暇や失業手当、育児休業手当が取りやすいと子どもを持ちやすいのは当然だ。なにより、女性の負担はできるだけ無くす努力をしている。女性のための対策こそ少子化対策であることを政府には気づいてほしい。
*次期総裁有力候補の安倍晋三氏。「ジェンダーフリー論者はポルポトのようなもの」と発言した人物だ。A級戦犯とされた岸信介の孫でナチスと手を組んだ松岡洋右とも親戚関係であることも知っておくべきだろう。今後の彼の言動とも関係するだろうから…