京都を中心に活躍する6名のピアニストと声楽家に授業を手伝ってもらっている「児童音楽Ⅰ」という授業のミーティングで、妊娠・出産、少子化が話題になりました。
毎年、1年生か2年生で妊娠して、学業と育児を両立できずに中退する学生が出ます。
「××音大の私の教え子のなかに、卒業演奏会でお腹が大きかった学生が3年連続いたわよ」とT先生。
「私の1人息子の同級生には7人も兄弟姉妹の子がいる。そのお母さん、子どもを見るとまた産みたくなるんだって。」
「私の知り合いにも4人子どもがいる人、いるわよ」
女が子どもを産まないのは、仕事と育児の両立が困難であることや経済的な理由であるとし、政府は育児休業制度を充実させたり、保育園の開園時間を延ばしたり、就学前の子どもの医療費を無料にしたり、子どものいる家庭に買い物券を配ったりしているけれど、二十歳ぐらいで子どもを産む女性たち、家計などを考えずに次々に子どもを産む女性たちは、たとえ国の支援がなくても子どもを産むでしょう。
彼女たちのように躊躇なく子どもを産む女性たちを含めても、日本の女性一人が平均して子どもを産む数、1.29。
「一体誰が少子化に貢献しているのかな。我々なのかな。」と苦笑するT先生。
T先生はピアニストとして十分に“男女共同参画”しているし、経済力もあるので、この無数のT先生たちの心を動かす施策とは、少なくとも経済的な支援ではないはずです。
この無数のT先生たちの心を動かす施策を編み出せる人が、行政の少子化担当になればいいのですよ。