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 このノートブックは、深見友紀子が原告となった裁判・最高裁パートナー婚解消訴訟の補足説明としてスタートしました。裁判の内容を知らないと理解しにくい文章があると思いますので、興味のある方は、下記サイトまでアクセスしてくださいますようお願いします。
http://www.partner-marriage.info/

 2009年以降のノートブックは、「ワーキング・ノートブック」に移転しました。

ベビーシッターの適正価格とは

 10月7日のノートブックで、アエラ(2005年10月10日号)の「“仕事と育児の末、がんに”の記事に 読者からの反響 痛哭の共鳴手記」を取り上げましたが、きょうはその第2弾です。

 「それからが大変でした。双子なので風邪を交代にひき、病気になるたびに高いお金を出してシッターさんを雇いました(2倍料金の1日2万8000円!)。

 これを読んで、私は最近届いたセコムからのDMを思い出しました。家事サポート、あんしんサポート、トラブルサポートなど、あらゆるサポートを展開するというお知らせで、そのなかにベビーシッターも入っていました。ベビーシッターは、「2時間 6300円(税込)(初回トライアル料金) 2回目以降のご利用につきましては、お問い合わせください。」と書いてあります。

 電話で問い合わせてみました。

 「2時間を超えるとどうなるのですか」「シッターさんは保育士や看護士などの資格をもっているのですか」「毎日同じ人に来てもらえるのですか」「月極などの料金システムはあるのですか」などと幾つか質問しました。
 担当の男性ははっきり言ってとても頼りなく、このサービスは、セコムに警備を頼んでいる家庭専用であること、東京と神奈川の一部で展開を開始、11月に神奈川の残りと大阪、芦屋でも始まるということ、2時間を超えると1時間につき3150円ということ、18時以降は25%増しであることを説明しただけで、後のことは外注先に問い合わせて、折り返し連絡すると言いました。

 しばらくして電話がかかってきましたが、彼が話したのは「お客様が希望する資格をもった人を派遣します」「いつも同じ人というのも可能です」ということのみ。料金のことについては触れませんでした。

 1日4時間、平日5日間シッターを頼むと、一ヶ月で約27万円。これでは、母親が日給13000円もらっていないと元も子もないばかりか、夫の給料の大半が消えてしまうのでは? 少なくともこれでは子育てビジネスであって、子育て支援ではないです。 

 弁護士の相談料が1万円でも、毎日相談するわけではない。ピアノレッスンが一回5000円でもせいぜい週に一回です。しかし、切実に必要な人にとってのシッター代は、牛乳を毎日一パック買うと月5000円、隔日ならば2500円というのと同じ類の出費だと思うのです。

 そう考えると本当に高いです。
 母となったために仕事をやめた女性は、他人に頼むとこんなに高い労働をタダでやったうえに、自分の仕事を続けていたら得ていたはずの収入を失ってきたのだと思います。

 たまたま仕事と両立しているように見える人がいても、実家の近くに引っ越したとか、時間を持て余している親と同居していたり・・・。そこには他人には見えない葛藤も必ずあるはずです。
 
 ユーザーにとっては高いと思う料金も、1時間3150円のうち、幾らがシッターの取り分なるのかな。プロ性をしっかり発揮してもらえれば、有資格者のパートとしては別に高くはない・・・。

 シッターと直接交渉するしかないですね。

 45年前、私が幼児の頃、母は専業主婦でしたが、私の家には低賃金の住み込みの女中さんがいました。今ではよほどのお金持ち以外、夢のような話です。

 ところで、セコムが提供するレギュラークリーニングは、1時間あたり1名、4500円、月2回以上の契約。月2回で9000円ならやってもいいかなと思いました。「お試しで、一回頼んでみてもいいのですか」と尋ねたところ、いいそうです。毎週頼んでも18000円。“ホテル暮らし”が理想である私は、一度試してみようかなと思います。

 1時間でどのぐらい綺麗にしてくれるのかな。

(追記 10月17日)
 このノートブックを読んだ母から、この書き方では、子育てのために女中を雇ったように誤解されてしまうと言われました。父と母が結婚する以前から、祖父・祖母は自分たちの世話をする女中を雇っていて、その頃は住み込みの店員もいたそうです。