科学研究費補助金の申請書を先週の火曜日25日に大学に提出してから、事務の人たちが綿密にチェック。たくさんの間違い箇所を発見してくれて、結局修正作業は木曜日の午後までかかりました。だいたい形式的な間違いでしたが、一箇所、370万円を370円と書いてしまっていました(笑)。審査結果発表の来年4月中旬。私は科研に関しては4戦3勝。昨年落ちたので今度は受かりたいです。
金曜日、日本音楽教育学会のために沖縄に向かいました。土曜日は司会、日曜日は自分の発表。
沖縄は“海外”ですね。海外旅行から戻ってきたときのように随分くたびれています。学会が終わってから飛行機の出発時間まで間があったので足裏マッサージに行きましたが、あちこち痛かったです。いつもはどんなに強く押されてもビクともしないのですけど。
発表前の打ち合わせで、せっかくパワーポイントのスライドに動画も数枚貼りこんでいったのに、会場の教室のAV機器ではパソコンからの音声出力ができず、ケーブルをつなぎ変えたりしてもダメで、私のノートパソコンのスピーカーにマイクを近づけて音を拾う羽目に。
「しょぼい音になってしまう」と思っただけで、私の発表へのモティベーションはへこみ、なんだか無表情に淡々と喋って終わってしまいました。パソコン室などからDTM用の小さなスピーカーでも持ってきてくれるとちょっとマシなのに。前日、司会をした教室の設営係の人は非常に細やかだったので安心していたのですが、ここの人は「スピーカーにマイクを近づけて拾えばいいでしょ」という雰囲気でした。
現在、研究発表、「ネットワーク型学習コンテンツの現状と課題―教育情報ナショナルセンターが提供する日本音楽関連素材の分析を通じて―」のプレゼンのパワーポイントの動画を私のホームページにアップロードしています。http://www.ongakukyouiku.com/2005_10_30/2005_10_30.files/frame.htm
文楽の太夫の語り、なかなかですよ。40メガもあるので、そのうち削除しますが、時間があったら聴いてください。
4年前、ウィンドウズXPが発売された翌月の日本教育工学会では、半分以上の発表者が発売されて間もないまだ不安定なOSを使っていて、「ウィンドウズ2000では恥ずかしいでしょ」という雰囲気でした。当時、私の研究室にはコンピュータにとても強い男子大学生がいて、出始めたばかりだった赤外線のマウスで遠隔操作をしてくれましたが、私はそのあたりににいた男の研究発表者たちに、「そんなに新しいOSにこだわるぐらいなら、ネクタイにもこだわれよ」と思ったのを憶えています。昨日は、「こちらの黒いスカートで代用してください」と言われた感じでした。
どちらも嫌だな・・。
今回の日本音楽教育学会ではインターネットに関する研究発表は私だけ。日本教育工学会に行くと、音楽関係が私だけ。いつも居場所がありません。
子育ては最終的に自分の役割だという前提を崩さず、仕事を諦める女性たち、死に物狂いで家庭と仕事を両立しようと思う女性たち、仕事だけに邁進と思う女性たちの間で、仕事と恋愛に邁進し、子どもは相手の男性に育ててもらうことを条件に子どもを産んだ私に居場所がないのと同じかな・・。
さて、次の指導要領の改訂で公立学校の音楽の授業がさらに削減されるのではないかと噂されています。削減阻止をお願いする文部科学大臣への嘆願書への署名がまわってきましたが、私は署名しませんでした。そこに書かれてあった、「音楽の授業が必要」という根拠が弱かったのと、文部科学省が「教育の情報化」を推進しているのに、音楽教育の関係者がそれを無視してきたことも原因の1つであるはずなのに、それにはまったく無自覚だと感じたからです。
きょうの夜、あるメーカーから、「演奏を録画し、バーコード化して保存する」未発売の装置を大学にモニターで貸してもらいました。
当分の間、居場所がなくてもこのまま淡々とやっていくつもりです。