平成17年の上半期、前年度の同期間と比べてさらに子どもの数が減ったらしい。今年の夏、妊娠している女性たちが街のなかで目立っていたので、少子化対策も効果が出てきたのかなと思っていた私には予想外の数値だった。
以下がそのグラフ。
年金制度などが破綻しそうだから始められた少子化対策だったはず。でも、子どもの数は増えないまま、生まれてきた子どもは全員保育園に入れるようになり、延長保育、24時間保育とどんどんと拡大し、子育てに関して日本は共産国家でも目指すのかな。私が子どもを産んだ16年と13年前、もしこうした国家が実現していたら、「私は産むだけ」という特殊な宣言をしなくても済んだかもしれないな。
でも・・・・
わずかな助成金で夜間保育を強要されている保育園は今悲鳴をあげている。そこで働く人たちの労働環境はどうでもいいの? 彼女たちの中には働くお母さんもいるのに。労働環境が悪い若い世代の増加は、結婚そのものができにくくなるため少子化につながるのではなかったの?
子育て支援NPOなどで働く子育て経験者の女性たちの賃金はどうなっているの? ボランティアやボランティアに近い低賃金労働者に甘んじろというわけ?安定した収入をもち、休業補償を満喫している女性たちの子どもの面倒を、経済的に恵まれないボランティア女性がみる・・ホントにそれでいいの?
私は音楽教育の研究者でよかったなと思う。もし、子育ての社会化や女性の労働問題の専門家だったら、あっちをたてれば、こっちがたたずで、頭が割れそうだ。
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児童施設を集中整備へ=子育て支援で予算6割増-厚労省
厚生労働省は22日、児童福祉施設を整備する地方自治体を財政支援する次世代育成支援対策施設整備交付金を、2006年度に大幅に増やす方針を固めた。待機児童を解消するための保育所整備など、子育てをしやすい環境づくりに集中的に取り組む。同年度予算概算要求に前年度(167億円)比6割増の270億円程度を盛り込む。
政府は04年12月、今後5年間の「子ども・子育て応援プラン」を策定。数値目標として(1)保育所の受け入れ児童数を04年度の203万人から09年度に215万人に拡大(2)虐待・非行問題に対応する児童家庭支援センターを04年度の51カ所から09年度には100カ所に増設-などを掲げた。
厚労省は交付金を活用し、目標達成に向けて各児童施設の設置数を全国的に底上げする考えだが、05年度の場合、交付金で対応できる予算の2.5倍近い要望が自治体から寄せられ、ニーズに十分応えられていないのが実情だ。
同省は、日本の総人口が06年をピークに減少に転じると見込まれる中、住民が必要とする子育て支援サービスを自治体が提供できない状況が続くと、政府全体の少子化対策にも影響を及ばすと判断した。06年度予算に計上する交付金を大幅に増額することで、環境整備に努める考え。 (了)
(時事通信) - 8月23日12時56分更新